禍家 三津田 信三 著
2月3日読了。
さて、前回初めて三津田信三氏の作品(怪談のテープ起こし)を読んで、非常に気に入り他にも読んでみたいと思い古本屋に行ってきました。
ただ、残念ながら行った古本屋ではこれしか手に入らず。
他にも気になる作品はあるのですが、とりあえずすぐに手に入ったこの作品を読んでみる事に。
名前からして禍々しい。
これはきっと家が呪われているに違いない……
そう思いながら読み始めたのですが。
結果、家が呪われている、というのとは少し違いました。
ただ、安らげるはずの我が家が恐怖の舞台になるという意味ではある意味呪われているのかも。
相手の身勝手な10年来の執念には呆れてしまうところもあるが、もはや本人の意志はそこに無いのかもしれないなぁなんて。
それこそある種の呪いだよなぁ。
そんなことよりあの子供は誰の子だ?
まさか妹氏の?でもいつ?誰の子?
連れ立っていた老婆はじゃあ兄妹の母親なのか?
初対面でのあの反応も気掛かりなところ。
これが「まだ終わっていない」という意味であれば、今度は息子に矛先が向くのか。
打ち勝ったように思えたけど、神のようなものを納得させるにはやっぱりちゃんと「順番を守る」必要があるのか。
すっきり終わったように思えて、最後に後味の悪い終わり方だったなぁ。
正直なところ、私は前作「怪談のテープ起こし」の方が好みだったかな?
他にも読んでみない事にはなんとも言えないけど、最初に読んだのがあれだったから、想像してたのとは違ったなぁって感じたのは本音。
でも普通に面白かった。
誰かにオススメできる程度には面白かったので、私の期待値が上がり過ぎていたのと、比較してしまったのが悪いか。
もう何冊かこの作者の作品を読んで好みを把握したいところ。